一握りの中国企業がビットコインASICマイニングを独占しようとしている矢先に、日本企業のGMOインターネットがsha-256の次世代ASICマイナーの開発競争に名乗りを上げました。https://gmominer.z.com/ja
目次
GMO B3マイナーの特徴
GMO B3マイナーとは非常にコンパクトなASICで、ユニットあたり毎秒24〜33テラハッシュの数値と推定されています。これは以前のASICには見られなかった、7ナノメートルのチップ技術が使われているためです。例えば現在までで最も効率的で人気のあるsha-256マイナーの1つと考えられるアントマイナーS9は、16ナノメートルの技術を使用しています。
GMO B3マイナーにはこの革新的なチップ技術に加えて、スマートパワーとクロックレギュレータも付属されています。マイニングの難易度、消費電力、電力価格を自動的に分析し、最適なマイニング効率のためにクロックを調整します。
1999ドル(PSUを含む)で、公式サイトから予約注文できます。発送予定日は2018年の11月です。価格/ハッシュレートの比率は天下一品とまではいきませんが、このGMOマイナーはアントマイナーS9などのライバルとなりそうです。
GMO B3マイナーの電気代について
GMO B3マイナーは自動クロック制御機能を備えた毎秒33テラハッシュのASICとPSUを、たったの1999ドルで提供します。
このGMO B3マイナーの消費電力は、1950wから3417wまで変化し、毎秒33テラハッシュのマイニング中は高い消費電力を必要とするということです。
日本の一般家庭の場合、1kwhあたりの電気使用量は約25円です。これをGMO B3の消費電力に換算するとの月額3,5000円から61,500円の電気代と試算できます。
それでは法人契約の高圧・特別高圧の場合はどうでしょうか?大体1kwhあたり12円程度なので、月額1,8000円から31,000円の電気代と試算できます。
因みにGMO B3を注文するとPSUもついてきます。
GMO B3マイナーの自動クロック制御機能について
GMO B3マイナーは自動クロック制御機能が威力を発揮するのは物凄く短い期間(数日の間に)、ビットコインの価格が100万円から200万円の乱高下をする場合に威力を発揮するでしょう。
しかし、ASICは低迷期にマイニングして最高時には投げ売りするものです。自動クロック制御機能は特別な機能ですが、市場優位異性をもたらす程ではありません。
GMO B3のROI(高圧受電1kwh12円で試算)
1kwh12円で試算した結果が上記の画面です。
最新の収益予測は下記のURLから確認出来ます。
https://hakaisha.net/comparisons/asic
GMO B3対アントマイナーS9i
アントマイナーS9iがGMO B3と最も競合しています。アントマイナーS9をもう製造元の公式サイトでは買えないため、正確な比較はできていませんが・・・
7ナノメートルの技術があるにも関わらず、GMO B3はS9iほどの利益をあげないことがわかります。電力価格が1kwh辺り25円と考えると、S9iはGMO B3と比較して約80%の期間で元が取れます。電気が安いほどS9iに比べるとGMO B3の方が少し有利になりますが、それほど大きくはありません。たとえ電気が無料でも、S9iの方がGMO B3よりもややROIに優れています。
もう一つ気になる点は、アントマイナーS9iの次のバッチは今月発送されますが、GMO B3は11月の発送予定であるということです。ASICが時間との勝負であることを考えるとこれは致命的です。
GMO B3 ASICマイナーを購入する必要があるか?
B3とアントマイナーを比較すれば、日本のASICは全く進歩していないことがわかります。7ナノメートルのチップは「マイニングに革命を起こす」と仮想通貨のニュースサイトで大きく宣伝されていますが、ドル/テラハッシュの割合は(悪くないとしても)ほぼ同じです。実際一部のビットメインのsha-256 ASICでさえ、GMO B3よりも優れています。
GMO B3 ASICを購入するユーザセグメントについて
- 電力が安価か無料の人々です。GMO B3の主な欠点は非常に高い消費電力なので、これを解決すれば大幅にマイナーのパフォーマンスが向上します。たとえそうだとしても、GMO B3よりもアントマイナーA9iの方がわずかに優れています。
- GMO B3を試してみたいと思っている人々は、ビットメインを信用せず、日本の企業がより高い品質やより良い顧客サービスを提供できると考えている人たちです。ビットメインに対する認識は人それぞれで、会社が詐欺をしていると主張する人もいれば、不平を全く言わない誠実な顧客もいます。
GMO B3のまとめ
新しい7ナノメートルのASICの実際の性能に多くの人々は感激しましたが、今のところ16ナノメートルの競合製品に対抗しているわけではありません。おそらくGMO B3のセールスポイントは、このユニットが日本の企業によって開発され、販売されているという点のみでしょう。
GMOは7ナノメートルのチップで何ができるのか示すため、ただ少しかじっただけの可能性は非常に高いと言われています。最先端の技術が発展し、その可能性を最大限広げるためには大抵時間がかかるものです。もしそうだとすればGMOなどの企業から、画期的なASICの波が近い将来本当に来るかもしれません。
これは現世代のASIC(GMO B3を含む)が、収益性をどれくらいの期間維持できるかという疑問にもつながります。GMOは7ナノメートルのチップが、量産可能だと示しました。これらのチップを最適化し、驚異的な電力効率を達成するのは、もはや時間の問題でしょうか?
因みに私は買うつもりも無いですし、タダで貰ってもテストマイニングのみだと思います。
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