このサイトを作る前・・
実はクラウドマイニング事業をやろうと思っていた。
どうも電脳モグラです。
今日はクラウドマイニングについて詳しく解説していくぞ
クラウドマイニングはマイニングを題材にした投資商品です。これを絶対に忘れないで下さい。クラウドマイニングをマイニング方法の一つとして紹介している記事がありますが完全に間違いです。
クラウドマイニングの場合は会社とハッシュレートの契約を行います。契約期間内にこのハッシュレートに準じたマイニング報酬を配当として受け取れます。ただし配当からはクラウドマイニング会社の管理費などが引かれており、自分でマイニングして得られるマイニング報酬より少ないです。
ハッシュレート(採掘速度)とは?
マイニングマシンの計算力の測定単位です。hash/s(1秒間に1ハッシュの計算)という単位が使われK(キロ)、M(メガ)、G(ギガ)、T(テラ)など様々です。この単位は仮想通貨(アルゴリズム)毎に難易度が異なるため、ハッシュレートの単位も変わってきます。
目次
クラウドマイニングの仕組み
クラウドマイニング の仕組みについて解説していきます。クラウドマイニングは顧客から集めた資金で大規模なマイニング施設を建設します。利益率を高めるため電気代が安く、気候が低いアイスランドなどの地域でクラウドマイニングをする業者が多いです。利益率は高まりますが、高まった利益がユーザーに還元されることはほぼないでしょう。会社の運営費に回される事がほとんどです。
ビジネスモデルはシンプルです。
大規模な設備投資→小口のサービスとして販売する
ホテルのビジネスモデルと非常によく似ています。
クラウドマニングをおすすめしない理由
クラウドマイニングで用意されている契約プランはほとんどが年間契約プランです。これは非常にリスクなので注意して下さい。なぜならマイニング機器は高性能なモデルが次々に登場します。クラウドマイニングの場合はハッシュレート契約なので契約期間内にどんどん報酬が減っていく可能性が高いです。2年契約はとんでもないリスクになります。
この年間契約のリスクを0にしたマイニングサービスがあります。マイニングのAirbnb版です。
Airbnbとは民宿を貸し手と借りてをマッチングするサービスで世界192カ国の33,000の都市で80万以上の宿を提供しています。
そのサービスとは・・
そうNiceHashです。
NiceHashはマイニングリソースを借りたい人と貸したい人をマッチングさせるサービスです。クラウドマイニング会社もNiceHashを利用している場合があるのでそれだけ必要とされているサービスなんだなーと思います。
クラウドマイニングで年間契約するぐらいならNicehashでハッシュパワー買った方が良いと思うのです。モグラ的には・・実際に購入して試したことが無いので今度試して記事化したいと思います。
クラウドマイニングのメリット・デメリット
それではクラウドマイニング会社のメリットとデメリットを見て行きましょう。
クラウドマイニングのメリット
- マイニングするための知識が要らない
- マイニングをするための設備投資が要らない
- 電気代が要らない
- 自宅が火災になるリスクが完全に0
- 直ぐに開始できる
クラウドマイニングのデメリット
- 新しい高性能なマイニング機が大量に出回るとほぼ確実に損をする
- 詐欺会社かもしれない
- 会社が倒産する可能性がある
- 会社がサービスを維持できなくなってサービスを停止する可能性がある
- マイニング施設が災害で破壊される可能性がある(洪水など)
- クラウドマイニング会社がハッキングよって潰れる可能性がある
モグラ的にはハッキングの可能性がやっぱり高いと思います。クラウドマイニング会社って仮想通貨取引所レベルのセキリュティは無いけど、仮想通貨はそれなりに持っているからかなり狙われていると思う。
クラウドマイニングは儲かるのか?利益は?
クラウドマイニング ちゃんと利益が出るのでしょうか?実例を見ていきましょう。今回は業界大手のGenesisMiningのZcashプランにフォーカスしてみます。クラウドマイニング プランは下記の通りです。
https://www.genesis-mining.com/pricing
実はZcashが採用しているアルゴリズム(Equihash)は最近ASICに攻略されてしまいました。ASICとは特定のアルゴリズムに特化したマイニング専用機のことです。
https://shop.bitmain.com/product/detail?pid=000201806050936438836vKVHwmM06C8
このマイニング専用機(ASIC)Antminer Z9 miniの性能は従来のGPUマイニングと比較して何倍もあります。実際にモグラも購入し運用していますが、オーバークロックすると14Kh/s程度出ます。1Kh/sは1000h/sなので14000h/sとなり、GenesisMiningのZcashプロフェッショナルプランの3000h/sと比較すると約5倍のパワーです。詳しくは下記の表にまとめました。
購入費用 | ハッシュレート | 電気代 | 1日収益 | 契約期間 | |
Antminer Z9 mini | 1000ドル | 14000h/s | 180円/1日 | 2000円 | なし |
GenesisMining Professional | 7650ドル | 3000h/s | なし | 400円 | 2年間 |
※Antminer Z9 miniは送料と消費税を含めて1000ドルとしています。
さてこれがクラウドマイニングの現実です。
圧倒的な差が生まれます。せめてもの救いはZcashのアルゴリズムが変更されればASICが無価値になるのでZcashのクラウドマイニングプランに軍配が上がるかもしれません。が・・2年契約というのはどのみちリスクが高すぎますし、購入金額も高すぎるので回収できそうに無いですね
マイニング専用機(ASIC)を使いマイニングすることで短期間で投資金額を回収することが出来ます。
クラウドマイニングとマイニング機器委託管理の違い
日本国内の場合、マイニング機器の委託管理が流行っています。それはなぜかと言うと日本国内でクラウドマイニング事業を行うには仮想通貨交換業の登録が必要だからです。なぜ仮想通貨交換業が必要なのかというとマイニングで得た報酬を一旦プールし、再分配する行為が交換と見なされるので仮想通貨交換業が必須となるのです。仮想通貨交換業の登録は非常に難易度が高く、更には維持コストも馬鹿になりません。
モグラが調べた限り、きついなーと思うのは下記の2点
- 顧客資産残高のチェックを毎時間行う(24時間365日)
- 匿名性の高い仮想通貨の取扱禁止
顧客資産残高のチェックを毎時間行う(24時間365日)
顧客資産残高のチェックを毎時間行うには専任の人員を2名雇う必要がある。これはかなりコスト高になってしまう。しかも専門性のある職種だからなかなか人材も確保非常に難しい。年収500万じゃ来ないと思うし・・
匿名性の高い仮想通貨の取扱禁止
これも日本でクラウドマイニングを行う上でかなりデメリット、取り扱えない通貨があるって言うのは最悪だよね。例えば匿名通貨のZCashは取り扱えない、Z9 miniと言うASICでガンガンマイニングできるのに日本国内のクラウドマイニング業者はそれが出来ない。海外はOK
Kotoって仮想通貨も匿名通貨だからだめ
海外でOKで日本国内の法律でNGだったら、わざわざ日本国内でクラウドマイニング事業をしようとは思わないよね
以上の二点の規制により、日本国内ででクラウドマイニングを展開できるのは資金の潤沢な大手企業のみです。
マイニング機器の委託管理の場合
顧客からマイニング機器を預かって管理し、マイニング報酬が直接顧客のウォレットへ支払われる場合は仮想通貨交換業の登録は必要ありません。なので日本国内ではマイニング機器の委託管理会社が非常に多いです。
マイニング委託管理事業の場合、クラウドマイニングと比較すると利益の幅は落ちると思いますが手堅い商売だと思います。いわゆるハウジング事業に似ていますね
日本国内のマイニング委託管理会社
日本国内のマイニング企業をまとめてみた。ホームページをみて明らかにやばそうなのは除外しているし、モグラがユーザーさんから個別相談を受けて知っている情報(料金体系など)から判断し、明らかなぼったくり料金でサービス提供している会社も除外している。
あれ?ちゃんとしている会社なのに乗ってないぞーという場合はお問い合わせからご連絡下さい。追加します。やばい会社と判断した場合は返信しませんので
クラウドマイニングの事件
クラウドマイニングの事件について調べてみました。ざっと検索するだけで結構出てきました。やはり、ハッキングによる被害が多いです。
- 2015年6月22日 Scrypt.CC
- Genesis Miningが飛んだ!?払出し停止原因は不正アクセス!
- NiceHashはハッキングによって60億円(4736.42 BTC)の被害
- オーストリア当局、クラウドマイニング事業者へ停止命令
- クラウドマイニングサービスを手掛けるハッシュフレア(Hashflare)がサービスを停止を通達
クラウドマイニング会社の比較表
クラウドマイニング会社について調べてみました。ここに記載しているのは大手のみです。
クラウドマイニングに関しては大手から購入する方が良いと思います。聞いたこともない、本社も分からないような新興企業を選択するのは非常にリスクが高いと思います。
この動画はクラウドマイニングの大手GenesisMiningのマイニングファーム見学動画です。CEOのMarco Streng自ら動画に出演しています。Marco StrengのTwitter更新度はやや少なめですね。
I founded @GenesisMining with the vision to give a chance for anybody to participate in mining. I believe that with its farms and years of experience, GM is a reliable and competent candidate to become an #EOS Block Producer. Your vote is appreciated! https://t.co/A0hxEhEY0z
— Marco Streng (@Marco_Streng) July 13, 2018
あんまり儲かっていないのかな?
クラウドマイニング の終わり
どんな商品にも賞味期限があります。クラウドマイニングサービスを電話営業する会社が増えてきた時、終わりの始まりが来るとモグラは考えます。
当分先でしょうが・・
因みにイケイケの不動産や通信系の会社はこんな感じの営業部隊を持っています。こういうテンションじゃなきゃ毎日電話できませんよね
日本国内のクラウドマイニング
日本国内でクラウドマイニング事業を展開していたのはiMiningというサービスです。このサービスはモグラも注目していたサービスなのですが、突如サービスの停止と返金のアナウンスがありました。恐らく仮想通貨交換業の未登録の為、金融庁から事情聴取を受けた後は完全にサービスを停止しています。
当時のiMiningのホームページでは自社サービスを誇張する表現が多用されていました。その点やりすぎだろ・・と思いましたが、それらを除けばiMiningは顧客のニーズをよく捉えていたサービスで、特にクラウドマイニング契約の単月契約を導入していた点は高く評価出来ると思います。
詳しくは下記の記事でまとめられています。
iMining騒動の流れとPayPal買い手保護制度による返金
クラウドマイニングの裏話
さてここからはモグラの知っている裏話をしたいと思います。真偽は不明です。
クラウドマイニングはただの在庫処理だった?
マイニング業者がマイニングで酷使した古いマイニング機器(グラフィックボードなど)を処分する場合に最も利益が上がり、簡単に処分出来る方法がクラウドマイニングとしてハッシュパワーを売り出す方法らしいです。オーバークロックしたGPUを中古市場で捌くのは非常に困難で、わずかな利益にしかなりません。
しかし!
設備をそのままにクラウドマイニングとしてサービス販売することで、中古市場で売却する利益の何倍もの利益を稼ぐ事が出来るのです。
普通に考えると非常に合理的ですが、悪どい商売だなと思います。
次回はモグラがよく相談を受ける・・この会社どう思いますか?大丈夫でしょうか?系のまとめ記事を書く予定
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