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GPU(グラフィックボード)の断続的供給不足は人工知能(AI)とマイニングが原因

メモリやCPU、ハードディスクの欠品というのはよく耳にするが、この半年、世界中でGPUの供給不足が続いている。その原因は大きく2つ。GPU(グラフィックボード)が人工知能の大脳となり、AI産業成長と共に需要が急増したこと、そしてグラフィックカードが大部分を占めるマイニング機器に、大量のGPUが必要になることだ。

GPUチップ

GPU(グラフィックボード)欠品で価格急騰

ゲームと動画のレンダリングの核であるGPUが長期欠品かつ高騰するとは誰が想像しただろうか。あるAI関連企業によると、最新のGPU価格は、半年前に比べ15%も上昇し、納期は4週間遅れだという。これによりAI関連企業の研究開発に大きな影響を与えている。GPUが無ければ演算速度は上がらず、企業全体のプロジェクト進捗にもプレッシャーがかかる。

GPUマイニング機器

AIは企業レベルのニーズ、マイニングは消費者レベルのニーズ

なぜGPUは欠品するのか?AI産業の急成長とマイニングが主な原因だ。

現在AI産業は、グーグル、アリババ、百度のような巨大企業から、創業まもないベンチャー企業までが参入し、市場規模の急拡大でGPUの大量ニーズが生まれたのだ。

もう一つの原因は、仮想通貨の人気でマイニング量が増えたことだ。統計によると、仮想通貨マイナーは去年だけで7.76億米ドル分の300万点以上のGPUを購入している。GPU購入熱の高まりで、NVIDIA社はGPUチップ購入に制限をかけていたほどだ。

CPUとGPUのプロセッサコアイメージ図

なぜAIとマイニングは大量GPU(グラフィックボード)が必要なのか

では、AIとマイニングはなぜGPUが必要なのか。鍵となるのはGPUの並列演算性能であり、複雑な処理を簡素化し同時に演算していく。AI産業で言えば、GPUの同時に大量のデータ処理が可能な点は、深層学習に適している。またCPUと比べて消費電力が少なく、マザーボード上の必要なスペースも小さく、密集した回路を通って高速で大量演算が可能である。

さらにマイニングに関しては、演算に一定の法則があり、この法則を演算し続けるだけで仮想通貨を掘り当てることができるのだ。CPUのコアは4コア、8コア、16コアが一般的なのに対して、GPUのコア数は千を上回り、計算速度がより速いことがわかる。CPUは正確に回答を出せるが、効率ではGPUに水をあけられている

グーグルのTPU

GPUチップに代わるものはあるのか?

GPUチップに代わるものはあるのか?目下、グーグルが独自に開発したAIチップ「TPU(Tensor Processing Unit)」は、従来のGPU(画像処理用演算プロセッサ)やCPU(中央処理装置)と比べ処理速度が15から30倍と速い。プロ棋士を破った人工知能Alpha GoがTPUを用いている。Facebookも独自のAIチップ開発のため人材募集を行うほどで、他企業ではAIチップ専門の開発でより細かいマーケットへの参入を狙っている。

マイニングに関しては、ASIC搭載マイニング機器は、GPU搭載よりもはるかに効率が良く、より安価で購入できる。ASIC搭載のマイニング機器の普及により、GPU搭載マイニング機器は衰退し、GPUの欠品、高騰はある程度落ち着くとみられている

GPU(グラフィックボード)の供給不足まとめ

GPUの欠品と高騰は、AIとマイニングの予期せぬ「事故」であった。しかし、これにより新たなAI産業とマイニングチップが出現し、GPUの欠品と高騰はある程度落ち着くだろう。同様に、半導体メーカーにとってはAIチップ事業参入へのきっかけができた。今後はAIチップをきっかけに、中国のICチップ産業の勢力図が変わるだろう

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